いま、一応社長という役割を演じさせていただいています。自分でも本当に「演じている」という感覚が強いです。でも若いころから会社の経営には興味があり、将来のことを考えていた30才くらいのとき、流体解析のプロジェクトで一緒になったコンピューターメーカーのAさんの紹介でグロービスというビジネススクールに通うことになりました。スクールは夕方18時から20時くらいの時間帯でした。
30年前のことなので今とはちょっと違っていると思いますが、このビジネススクールはハーバードのケーススタディのテキストをそのまま使うことを許されており、また講師も著名な実力者が直接対応してくれて、私のクラスの講師はマッキンゼーやブーズアレンなどを歴任し、当時もコンサル企業のパートナーだった藤井清孝という方でした。クラスは雰囲気のよい自由な感じで、会社経費で参加している人、ポケットマネーで参加している人など多種多様で、授業のあとの講師の先生を含めた飲み会が良い雰囲気で、毎回参加するのをとても楽しみに、頑張って英語のケーススタディの予習していました。ケーススタディのテーマはたとえば、トヨタとGMがNUMMIを立ち上げたけど巨大企業同士がそんなことして独禁法に引っかからないのか、とか、ウォルマートがなぜ儲かるか、とか、コマツの経営のうまさとか、それら成功のKeyFactorは何なのかなど、かなり日本企業の内容も多く、授業や討論自体がとても楽しかったのを覚えています。
時代は変わり、NUMMIは今はTESLAの工場になりTESLA躍進のきっかけにもなったと言われています。新しいケーススタディのテキストになりそうなネタですね。
ビジネススクールに誘ってくれたAさんはビジネス以外でも六本木など何回飲みに連れて行ってくれたか数えきれないくらいで、しかし私は一銭も払わず全て奢ってくれました。Aさんにしてもらったようなことを私も後輩の方にしてあげたいな、と思っているので、これを読んだ若い方、是非一緒に飲みに行きましょう!
(2024年9月)